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2012年9月 4日

七人の敵がいる(加納朋子)


毎日バリバリと仕事をこなす陽子。そんな陽子のひとり息子の陽介が小学校に入学した時から状況は一変する。PTA、学童保育所父母会、自治会・・・。次々に「役員」という名の仕事が!子供が大きくなり、少しは楽になるかと思ったら大間違い。親としての大変さを味わうことになった。さて、陽子はどうこなしていくのか?

子供が小学校に入学したとたんに、次々にいろいろな役員が!そういう経験をした人はたくさんいると思う。私もそのひとりだ。次から次へと、よくもまあこれだけあるものだというくらいたくさん頼まれた。専業主婦で子供がひとり。役員にはうってつけの人材だったのかもしれない。専業主婦でも大変な役員の仕事。まして働く人にとってはなおさらだ。けれど、小学校に通う子供を持つという親の立場は同だと思う。どんな状況であれ、どんな立場であれ、まったく関わらないというのは問題なような気がする。その点、この作品に登場する陽子はエライ!その奮闘振りには頭が下がる。要は「やる気」なのだ。一歩外に出たら七人の敵がいる・・・。それは男性でも女性でも変わりはない。けれど、闘うだけではだめだ。時には話し合いや和睦も必要だ。次から次へと押し寄せる「問題」という波を、陽子は何とか乗り切っていく。痛快!
この作品が書かれた時期は、作者の加納さんが大変な病気になった時だと聞いた。万全ではない体調でよくもまあこれだけの作品を!すごいプロ根性だ!加納さん、面白い作品をありがとうございます!
(追記・・加納さんの闘病の様子は「無菌病棟より愛をこめて」で。)

ゆこりん : 16:10 | 作者別・・かのうともこ