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2007年12月14日

1950年のバックトス(北村薫)


孫の翔太の顔を見にやってきた節子おばあちゃん。ちょうど翔太の野球の試合があり、一緒に見に行くことになった。野球のルールなど知らないように見える節子さん。だが、彼女には意外な過去があったのだ!表題作を含む23編を収録。

さまざまな短編がちりばめられた作品。日常の中のちょっとした恐怖を鮮やかに描いたもの、時を越えてよみがえる懐かしい日々を描いたもの、家族のふれあいを描いたものなどなど・・・。特に印象に残ったのは表題作の「1950年のバックトス」と「包丁」だ。前者は時を越えた感動があった。後者は包丁にまつわる話を、日常に潜む怖さとからめて描いている。ほかにも興味深い作品がいろいろある。どの短編も作者の文章力や表現のうまさが光っている。バラエティに富んだ内容で、いろいろな味が楽しめる作品だった。

ゆこりん : 15:17 | 作者別・・きたむらかおる