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2005年3月19日
電車男(中野独人)
電車の中でわめきたてる酔った爺さんから、若い女性を救った電車男。彼女からの贈り物をきっかけに、彼は彼女をデートに誘いたいと、インターネットサイトの掲示板にSOSを発信。さて、結末は?
正直言って、最初パラパラと本をめくった時はあまり期待していなかった。だが、読み進めるうちに次第に引き込まれていった。名前も顔も知らない一人の男の恋の行方に、こんなにも大勢の人たちが力を貸してくれるものなのか!時には励まし、時には叱咤し、仲間たちは電車男を見守っていく。だんだんと自分に自信を持っていく電車男。そして・・・。最後は泣けた。ネット社会にはさまざまな問題点がある。しかし、こういうほほえましい話もある。そう思うと、とても救われる気がした。読む人すべてに感動を与える本だと思う。