« 電車男(中野独人) | メイン | 九月が永遠に続けば(沼田まほかる) »

2005年3月20日

ナラタージュ(島本理生)


愛した人は手の届かない人。抑えても抑えても思いがつのる。自分の心が壊れてしまうほどに人を愛した泉の物語。

あこがれがいつしか愛情に変わる。だがどんなに愛しても報われることはない。そのことが分かっていても進まずにはいられない。泉の葉山への思いはとても激しいはずなのだけれど、読んでいてもどかしいほどそれが伝わってこない。物語の流れも、あまりにも淡々としすぎているような気がした。泉や葉山の苦悩がもっと伝わってくれば、もう少しそこから読み取れるものがあったと思う。透明感のあるきれいな文章でつづられた作品だけに、ちょっと残念だった。

ゆこりん : 14:28 | コメント (4) | トラックバック (5) | 作者別・・しまもとりお

このリストは、次のエントリーを参照しています: ナラタージュ(島本理生):

トラックバック

» ナラタージュ from 本読み日記
ナラタージュ 島本 理生 「生まれる森」を読んだ時も思ったのだけど、淡々と日常を綴っている。 でも、それがリアルで切ないんだよね。 一人の女の子の心... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年3月20日 22:45

» 「ナラタージュ」島本理生 from f丸の生態・デイリー
ナラタージュ 島本 理生 最近の芥川賞関係の女性作家(なんかすごいぬるいくくりですみません)、具体的に言うと生田紗代、糸山秋子、綿谷りさもそうですし、そ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年3月22日 12:35

» ナラタージュ@島本理生 from かなめのよむよむ日記
ナラタージュ 島本 理生 島本理生さんの『ナラタージュ』読みました。いやはや、恋愛小説でこんなに熱くなったのは久しぶりかもしれん。読んでるうちに、だ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年3月26日 02:00

» 「ナラタージュ」島本理生 from ◆Ahaha堂おばはん本舗◆
午前0時頃から、こちらでは霙が降り始めました。集中して読みたいとき、ファミレスに行く私は、霙が降り始めてから家に帰ってきました。「ただいま」と帰ってきて、開口... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年4月 1日 16:17

» ナラタージュ 島本理生 from 苗坊の読書日記
ナラタージュ オススメ! 大学2年の泉の元へ、1本の電話がかかってきた。 相手はかつての高校で演劇部の顧問をしていた葉山と言う教師だった。 卒業公... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年9月12日 11:50


コメント

こんにちは。
3月末に「ユージニア」のTBをいただいて、有難うございました。
アメブロの大改修で、取り急ぎTBだけさせていただいてありました。
今日は、ゆこりんさんのブログをあちこち拝見して、ここにTBさせてくださいませ。

投稿者 ahaha : 2005年4月 1日 16:16

ahahaさん、( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
TBありがとうございます。
何のとりえもないブログですが、よろしくお願いします。
また遊びに来てくださいね(o^∇^o)ノ

投稿者 ゆこリん : 2005年4月 1日 19:15

こんにちは。
ようやく読みました。
良かったですね~とっても切なくなりました。
20歳前後で書いた作品とは思えませんよね。
島本さんの作品は、文章が綺麗だな~と思います。

投稿者 苗坊 : 2006年9月12日 11:43

>苗坊さん
いつもコメントをありがとうございます。
この作品を書いた年齢を考えると驚きです。
ただ、私は読んでいてもどかしい思いがしました。
泉や葉山の心のうちをもっと描いてほしかったです。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年9月13日 16:46