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2003年12月 1日

新撰組顚末記(永倉新八)


新選組の一員として、幕末から明治の激動の時代を駆け抜けた永倉新八。晩年彼が小樽新聞の一記者に語った実歴談を、1冊にまとめた作品。

晩年に語った話をまとめたもなので、記憶違い、忘れてしまい記者が補ったものなどがあり、全面的に事実だとは受け入れ難い本だとのこと。しかし実際に新選組に身をおいて、近藤、土方、原田、斉藤などの面々を間近に見て話をした者ならではの迫力がある。斬るか斬られるか、やるかやられるか。それは経験した者でないと分からない。この本には「経験者が語る」という重みがある。新しい時代を作るのに、いったいどれだけの犠牲を払ったのか。年老いた永倉が新選組を語ったとき、彼の胸に去来するものは何だったのだろう。

ゆこりん : 14:51 | 作者別・・な