« 八つ花ごよみ(山本一力) | メイン | 研ぎ師太吉(山本一力) »

2014年3月 7日

ニセモノはなぜ、人を騙すのか?(中島誠之助)


趣味が骨董品収集だという人は、世の中に数多くいる。だが、所持している骨董品すべてが本物とは限らない。いや、必ずと言っていいほどニセモノが紛れ込んでいる。本物とニセモノを、分かりやすく面白く述べた作品。

本物とニセモノ・・・。それを見極めるのは、素人には難しい。いや、この本を読んでいると、素人では不可能に近いのではないかとさえ思う。プロでさえ騙されてしまう物もある。そればかりか、ニセモノが本物として通用してしまうときもある。どんな世界でも、真実を見極めるのは難しいことだと思う。幼いころから本物だけを見つめ続けた作者だからこそ、目利きになれたのだと思う。骨董にはまり込んでいる人は数多くいるが、とても私が入り込める世界ではない。
作者の半生も、とても興味深く読んだ。また、骨董の世界の摩訶不思議な一面も垣間見た。奥が深い世界だ。気楽にサクサク読める、面白い作品だった。

ゆこりん : 19:43 | 作者別・・な