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2014年1月21日

ルームメイト(今邑彩)


大学に通うため東京に出てきた春海は、やはり大学に通うために京都から東京に出てきた麗子から、ルームメイトにならないかと声をかけられる。共同生活はとても快適だった。だが、ある日突然麗子が失踪する。麗子には、驚くべき秘密が隠されていた・・・。

麗子の二重三重の生活。そして驚くべき隠された秘密。殺人事件の真相は何となく読んでいて見えてきたが、麗子の本当の姿には驚かされた。それと同時に、この設定は少々無理があるのではないかとも思った。いくらなんでも、そこまで人はだまされるものなのか?それと、春海の人物設定も読んでいて不自然さを感じる。ストーリー展開もどこかぎこちない。
モノローグ4に関しては、多くの人が述べているように蛇足だと思う。いったい作者は何を読者に訴えたいのか?ミステリーとして純粋に楽しむこともできず、読後感も全然よくなかった。中途半端な印象の作品だった。

ゆこりん : 19:55 | 作者別・・いまむらあや