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2013年7月 9日

ほしのはじまり(星新一(新井素子編))


ショートショートの神様と言われている星新一さん。彼の膨大なショートショートの中から新井素子さんが選んだ、最高傑作54編を収録。

この本を読み終えるのに、数年かかってしまった。少しずつ少しずつ噛みしめるように読んできた。この中に収められている話はほとんどが以前読んだことのあるものだ。けれど、何度読んでも新鮮さを感じる。星さんのショートショートは、時代を経ても決して色あせることがない。常に時代の先を見据えて書いているからなのだ。さまざまな題材を星新一流に捌いて、読者に最高の状態で出してくれる。読み手は、心ゆくまで存分に味わうことができる。至福のひと時だ。さて、数年かかって読んでいたものだから、すっかり前半の話を忘れてしまっている。また最初からじっくり読み直してみようか(笑)。何度読んでも飽きることは絶対にない。そして、誰が読んでも心から楽しめる。本当に貴重な作品だと思う。

ゆこりん : 22:35 | 作者別・・ほ