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2012年11月20日

ソロモンの偽証 第Ⅲ部 法廷(宮部みゆき)


ついに学校内裁判が始まった!さまざまな人物の証言から、しだいに今回の事件の真相が明らかになっていく。涼子が最後に証人申請した人物が証言台に立ったとき、そこにいたすべての者たちに衝撃が走った。この裁判が行き着く先には、いったい何が待ち受けているのか?

学校内裁判では、さまざまな人たちが証言台に立った。中には、絶対に証言しないだろうと思われていた者もいた。彼らは、いろいろな角度からこの事件について語り始める。そして、柏木卓也の人物像も徐々に明らかになっていく・・・。
法廷内での緊迫したやり取りは、中学生が行っている裁判だということをしばし忘れさせる。まるで本物の裁判かと思ってしまう。はたしてこういう裁判が中学生に可能かと少々疑問に感じるが、私個人としてはやはり中学生でなければならなかったのだろうと思う。子供以上大人未満の中学生だからこそ、物事を純粋に受け止め、大人とは違って打算のないストレートな感情を出すことができるのだと思う。
最大の関心事は、「この壮大なストーリーを作者はどう完結させるのか?」ということだった。中学生の彼らを傷つけずに、この裁判を終わらせることが可能なのか?途中からずっと謎だったある少年の行動や、そこに隠された事件の真相。それらをどう収束させるのか?不安と期待が入り混じった複雑な気持ちで読み進めた。そしてラスト!それは、読み手の期待を裏切らない感動的なラストだった。
単行本3巻、2000ページ以上の超大作だった。だが、のめり込んだ。長さはまったく感じなかった。これほど夢中にさせてくれる作品はめったにない。読後感もよかった。つらい事件を乗り越え、成長していく子供たち。彼らの未来が、輝きあるものでありますように。

ゆこりん : 16:40 | 作者別・・みやべみゆき