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2012年8月30日

ビブリア古書堂の事件手帖3(三上延)


戸塚で行われた古書交換会で栞子は「たんぽぽ娘」を入札するが、あと10円というところで競り負けてしまった。入札したのはヒトリ書房の井上という白髪の男だった。井上は、失踪した栞子の母と仲が悪かっただけではなく、栞子にもいい感情を持っていなかった。その井上が競り落とした「たんぽぽ娘」が何者かに盗まれてしまう。井上は栞子を犯人扱いするが・・・。3編を収録。

シリーズ3作目では、栞子の母の影が見え隠れする。いったい彼女はどんな人間なのか?なぜ栞子姉妹をおいて失踪したのか?相変わらずそこのところは以前謎のままだが、少しずつ見えてきたこともある。栞子がずっと探し続けている本「クラクラ日記」に隠された秘密も、ようやく分かってきた。読み手である私にとってはちょっと驚きだった。あ~~!!でも、こういう終わり方はないでしょうと作者に言いたい。今後の展開が気になってしょうがない。三上さん、早く次を!(笑)
本に関する謎解きの面白さも期待通り♪それに栞子の母の謎がプラスされ、よりいっそう面白くなっている。さて、さまざまなできごとを作者はこれからどう収束させていくつもりなのか?読者の期待を裏切らないようにお願いしたい。

ゆこりん : 20:04 | 作者別・・みかみえん