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2012年8月22日

解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯(ウェンディ・ムーア)


18世紀の英国に、のちに「近代外科医学の父」と呼ばれる男がいた。彼の名はジョン・ハンター。「ドリトル先生」や「ジキル博士とハイド氏」のモデルとも言われている。波乱に満ちた彼の人生とは?

非合法的な方法で死体を確保し、次々に解剖していく。やり方は決してほめられたものではないが、解剖により彼はさまざまなことを発見する。当時は、人間の体の機能はそれほど解明されてはいなかった。また、旧い考え方や宗教的思想なども医学の発展を妨げていた。ジョン・ハンターが、旧い体質がはびこる医学界に風穴を開けたといっても過言ではない。そして、ジョン・ハンターの多くの弟子たちが彼の遺志を次ぎ、医学界をさらに発展させていく。彼の成したことは大きい。この作品を読めば読むほど、ジョン・ハンターという人間に魅力を感じる。彼は確かに奇人かもしれない。だが、他人と同じことばかりやっていても未来への扉は開かれないのだ。そのことを強く感じた。彼の波乱に満ちた生涯を、ぜひ多くの人に読んでもらいたい。そして、18世紀の医学界にこのようなすばらしい人物がいたことを知ってほしい。

ゆこりん : 15:56 | 作者別・・う他