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2011年6月25日

県庁おもてなし課(有川浩)


高知県庁観光部に「おもてなし課」が誕生した。彼らは独創性と積極性を期待されたが、ルール内でしか行動したことがないのでとまどうばかり。若手の掛水は、県出身の作家吉門喬介に観光特使を依頼する。だが、吉門はダメ出しばかり。「いったいどうすればいいんだ!」ここから「おもてなし課」の奮闘が始まった。

「お役所仕事」どうして何かをやろうとするときにはいつもそうなってしまうのか?規則や手続きにしばられているうちに、彼らは民間感覚を完全に忘れてしまっている。「誰のための観光か?」それすらも見えない。そんな「おもてなし課」に活を入れる吉門。吉門と「おもてなし課」の間に挟まれ苦悩する掛水。立場や意見の違いを乗り越えたとき、ふたりは最強のコンビとなる。役所という枠の中で、最大限何ができるのかが見えたとき、高知は未来に向かって大きく動き出す。
個性豊かな登場人物たちが作品の中でいきいきと動き回り、読んでいて楽しかった。作者の高知への愛にあふれた、さわやかな感動が残る作品だった。

ゆこりん : 21:35 | 作者別・・ありかわひろ