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2011年6月16日

プリンセス・トヨトミ(万城目学)


大阪には、400年前から続く「秘密」があった。だが、その「秘密」は、3人の会計検査院の調査官が東京からやってきたことをきっかけに暴かれることになった。「秘密が暴かれたとき、大阪が全停止する!?」はたして事の顛末は?

奇抜な発想、奇想天外な展開に、読んでいて思わずのけぞるほどの衝撃を受けた。400年前に滅んだと思われていた豊臣家の末裔が生きていた!しかも、大阪に住む男たちは、そのことを知りながら完全に秘密を守り続けている。むむ・・・。どこからこういうアイディアが沸いてくるのか?作者の豊かな想像力には驚くばかりだ。
細かいことを言えば、「少年にセーラー服を着せる必要性があったのか?」「大阪が全停止したとき、観光や仕事やその他もろもろの用事で大阪に来ていた人たちはいったいどうしていたのか?」「大阪を全停止させるほどの存在価値がプリンセス・トヨトミにあるのか?」という疑問はある。けれど、そういう疑問をすべて吹き飛ばすだけの楽しさがこの作品にはあった。徹底的に読者を楽しませようとする作者の思惑に、完全にはまってしまった。とにかく楽しい作品だった。

ゆこりん : 20:04 | 作者別・・まきめまなぶ