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2010年11月16日

東京下町殺人暮色(宮部みゆき)


刑事の父と二人暮しの13歳の少年八木沢順は、町内である噂を耳にする。それは、ある家で殺人事件があったというものだった。順がその噂を気にしているときに、荒川でバラバラ死体が発見された!犯人は、あの噂の家に住んでいる人物なのだろうか・・・?

まず最初に思ったのは、今まで読んだ宮部作品に比べるとちょっと幼稚な感じがするということだった。こんなことを書いて、作者に失礼だが・・・。また、事件設定やストーリー展開に少々物足りなさを感じたのは、私だけだろうか?それに、13歳の少年が関わるには、事件はあまりにも残虐性が強い。このアンバランスさに違和感を感じる。メリハリがなく、いまひとつ作品にのめり込めないもどかしさも感じた。順や順の親友慎吾、家政婦のハナなど、魅力的で個性豊かな登場人物がいるのだけれど、いろいろな不満が残る作品だった。こういう感想は、宮部作品にしてはめずらしいかもしれない。

ゆこりん : 18:46 | 作者別・・みやべみゆき