« 晴子情歌(高村薫) | メイン | ひとつ灯せ(宇江佐真理) »

2010年5月20日

モップガール(加藤実秋)


「高給優遇」「初心者歓迎」「アットホームな雰囲気」そんなうまい宣伝文句につられて掃除会社に就職した桃子だったが、その会社は事件・事故現場を専門に掃除する会社だった。桃子はそこで、自分の持つ特殊な能力を開花させた。掃除を依頼された場所で彼女に起こったことは・・・?

事件現場の清掃中に突然起こるフラッシュバック。そして、桃子に異変が起こる。ある時は視覚に、ある時は味覚に、ある時は臭覚に、そしてある時は皮膚感覚に。それらは何を意味するのか?同じ職場の清掃員たちと桃子の、真相探しが始まる。真相が突きとめられるまで、桃子に起きた異変はなおらないのだ。この設定は、とても面白いと思う。けれど、なぜかストーリー展開にぎこちなさを感じ、スムーズに読み進めることができなかった。登場人物たちもみんな個性豊な人ばかりなのだが、いまいち魅力を感じなかった。都合がよすぎなのか?あまりにも現実離れしているせいか?期待して読んだのだが、少々残念な作品だった。

ゆこりん : 16:49 | 作者別・・かとうみあき