« プロメテウス・トラップ(福田和代) | メイン | 永遠の0(百田尚樹) »

2010年4月15日

食堂かたつむり(小川糸)


ある日突然、一緒に暮らしていた恋人が消えた!しかも、全ての物を持ち去って・・・。ショックから声が出なくなった倫子は、ふるさとに帰り小さな食堂を始める。「食堂かたつむり」と名づけられた食堂を舞台に、さまざまな人たちの悲哀を描いた作品。

母との確執から何年も帰っていなかったふるさとに、倫子は傷ついて帰ってきた。そして、自分自身が生きるために食堂を始める。「食堂かたつむり」は、とてもステキな食堂だ。「食べるということは、いろいろな植物や動物たちの命を引き継ぐことになる。だから、決して食べ物を粗末にしてはいけない。」倫子の「食」や「料理」に対する真摯な考えには、感動を覚えた。おいしい料理は、どんな人の心も感動させる力を持っている。すごい力だ。途中「えっ!」と思う意外な場面もあったが、読み手に「命」というものを考えさせるには重要な描写ではないかと思う。ラストも感動的でよかった。ほのぼのとした温もりを感じさせる作品だった。

ゆこりん : 17:31 | コメント (2) | 作者別・・お他


コメント

この作品も先日読んだので、リンク貼っておきます。
毎日家族の食事を作っている者として色々と考えさせられ、とても心に残った一冊でした。

投稿者 とまと : 2010年4月23日 14:44

>とまとさん
同感です♪
誰かに食べてもらうことの大切さを
あらためて感じました。
いつもいい加減に作っている私σ( ̄∇ ̄;)
反省です・・・(#/__)/ドテ

投稿者 ゆこりん : 2010年4月27日 17:20