« 二十番斬り(池波正太郎) | メイン | 浮沈(池波正太郎) »

2010年2月15日

弁護側の証人(小泉喜美子)


ヌードダンサーだった漣子は八島産業の御曹司杉彦に見初められ、彼と結婚した。だが、幸せな日は長く続かなかった。杉彦の父龍之助が何者かに殺害された。いったい誰が龍之助を殺したのか?そして「弁護側の証人」とはいったい誰なのか?1963年発行の作品。

今でこそこういうトリックの手法はあるが、40年以上前なら斬新だったのではないだろうか。「読み進める中ではたして作者の仕掛けたトリックに気づくか否か?」ただこのことだけが、この作品の評価を左右するといっても過言ではないと思う。描写がていねいで構成も緻密に計算されているが、個人的にはこういうふうに読み手をだますやり方は、ミステリー本来の面白さではない感じがしてあまり好きではない。「だまされれば面白い。だまされなければつまらない。」さて、あなたはどちらですか?

ゆこりん : 17:17 | 作者別・・こ他