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2009年12月20日

ぼくが恐竜だったころ(三田村信行)


「わしのいうことをきけば、きみはその目で生きた恐竜を見ることができる。」
そう言われて、誠也は恐竜に変身して6500万年前の世界へ!そこで彼が見たのは、恐竜が繁栄する世界だった。だが、恐竜たちが絶滅する、運命のときがやってきた・・・。

誰でも一度は、恐竜にあこがれたり、興味を覚えるのではないだろうか。そして、なぜ恐竜たちが絶滅したのかを知りたくなるのではないだろうか。誠也は大矢野博士に誘われ、恐竜に姿を変え6500万年前の世界へタイムスリップする。想像することしかできない恐竜たちの生活。実際はどんな生活だったのだろう?もし実際に見ることができるのなら、一度は過去の世界に行ってみたいと思う。誠也も、純粋な気持ちで行ってみたいと思った。だが大人たちは、どんな犠牲を払ってでも、自分たちの私利私欲のために過去の恐竜たちを利用しようとする。誠也は、絶滅という逃れられない運命を背負った恐竜たちを、大人の醜い欲望から必死で守ろうとするのだが・・・。ラストは、ほろ苦く切ない。
児童書だけれど、大人が読んでもけっこう面白い。親子一緒に楽しめる作品だと思う。

ゆこりん : 19:54 | 作者別・・み他