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2009年11月17日
乱反射（貫井徳郎）
「我が子はなぜ死ななければならなかったのか！？」
２歳の息子を事故で失った父親の悲痛な叫びは、誰の耳にも届きはしない・・・。ひとりひとりの何気ない行動が、やがてひとりの幼い男の子の命を奪う結果になるとは！！衝撃の問題作。
「乱反射」というタイトルを良くぞ付けた！
ひとりひとりの身勝手な行動がある１点で交わったとき、悲劇は起こった。かけがえのないひとり息子の命が奪われたとき、父親は真相を求め奔走する。だが、父親が真相を追い求めようとすればするほど、理不尽な思いが膨らんでいくばかりだった。それぞれの人たちがとった行動は、ほんのささいな、「悪」とは呼べないようなものばかりだったのだ。「自分は悪くない！」そう声高に言い張る人たちを前にとまどい、「誰に怒りを向ければいいのか！？」と叫ぶ、彼の悲痛な声が聞こえてくるようだ。
「もしかしたら、私の何気ない行動も誰かの不幸につながっているのではないか？」そんな思いにとらわれ、心配になる。「このくらいならいいだろう。」「これくらいなら許されるだろう。」そういう自分勝手な判断が、取り返しのつかない悲劇を招く・・・。実際に同じようなことがありそうで、何だか怖い。さまざまな問題を含んでいて、いろいろと考えさせられた。読み応え充分！面白い作品だった。
ゆこりん : 17:28 | コメント (4) | 作者別・・ぬくいとくろう
コメント
こんにちは。
いつもブログを拝見して、
本探しの参考にさせていただいてます^^
奥田英朗もはまりつつある作家さんなのですが、
これもとても面白そうなので、
探してみようと思います。
＞「乱反射」というタイトルを良くぞ付けた！
この感慨を、私も得たいです^^
投稿者 KOROPPY : 2009年11月20日 09:26
＞KOROPPYさん
こんにちは～(^○^)
ちょっと厚い本ですが、なかなか面白かったです。
「自分は悪くない！」そう叫ぶ人が集まると
悲劇につながる・・・。
考えさせられる部分も多かったです(^◇^)
投稿者 ゆこりん : 2009年11月20日 14:48
初めまして。通りすがりなのですがちょっと気になったのでコメントさせて頂きます。この『乱反射』の作者は奥田さんではなく貫井徳郎さんですよ～。出過ぎた指摘でしたら申し訳ありません（汗）。
ほんのささいなモラル違反が大惨事を引き起こしてしまう。自分も自戒しなければ、と思わされました。面白かったですね。
投稿者 べる : 2009年11月22日 07:22
＞べるさん
.．・ヾ(。￣□￣)ツ ギャァ!!
何というミスを・・・・
ご指摘本当にありがとうございました。
初歩的なミスをしてしまいました（＞＜）
さっそく修正しました(∩。∩;)ゞ
投稿者 ゆこりん : 2009年11月23日 14:18