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2009年4月30日

パラドックス13(東野圭吾)


3月13日13時13分13秒に何かが起こる。はたしてそれが何なのか、どういう結果が待ち受けているのかは、誰にも分からなかった。この不思議な現象のあと残された人々・・・。なぜ彼らだけが生き残ることができたのか?ほかの人たちの行方は?衝撃的な事実が彼らを待っていた。

「P-13現象」と呼ばれる不思議な現象のあと生き残った人たち。彼らは選ばれた人間なのか?だとしたら根拠は何なのか?謎を抱えたまま、彼らは生きなければならなかった。
私たちは便利な環境で日々生活している。それが当たり前だと思っている。だが、もし根底からこの環境が破壊されたら・・・。そう思うと生き延びる自信はあまりない。便利な建物、便利な道路、便利な設備。そんなものは何も役に立たない。必要なのは、どんな環境でも生き抜く強さと、創意工夫ができる柔軟な思考力、状況をすばやく見極め行動につなげる判断力、そして団結力だ。「文明の利器」と呼ばれるものの無力さを思い知らされる。
「なぜ彼らが生き残れたのか?」ラストではその謎が明かされるが、ちょっとほろ苦いものがあった。長いけれど、一気に読ませる力を持った作品だと思う。読後も満足♪

ゆこりん : 16:16 | コメント (2) | 作者別・・ひがしのけいご


コメント

この「パラドックス13」はSF大作みたいなお話でしょ? 幅広いなぁ、東野先生は。
最近の東野さんは大作家先生の風格漂う・・って感じですね。

ところで、ゆこりんさんの本を読まれるペースはスゴイ早いですね~。基本的に本はご購入されているんですか? だとすると、年間の書籍代はけっこう行ってますよね。あと本の保管場所に困りませんか? どうされてるんですか?

じつはミシェル、書評ブログを始めたときには、そういうことで困っちゃう人になりたいと、逆に思っていたんですよ(本をたくさん読むひと、ゆこりんさんのような方に憧れてますから・・)。
けど現実は相変わらずのドン亀ペースですけどね。

じゃ、本のブログなんて書くな~、って感じですけど。にゃははは(面目ないッス)。

投稿者 ミシェル・デマルケ : 2009年4月30日 18:05

>ミシェル・デマルケさん
私もそんなに速く本を読むほうではないです(^^;
特に今年はなかなかペースが上がりません。
年間100冊いくかしら?心配になってきました。
本は基本的には図書館で借りることにしていたのですが、
引っ越してからは図書館が利用しづらくなり
買うことが多くなってきました。

1.地元の図書館、北海道立図書館で借りる。
2.買う。

この2本立てでがんばってます(*^^)
読みたい本全てを買うとお金が・・・(; ̄ー ̄A
読んだ本は図書館に寄付しています。
地元の図書館がしょぼいので、少しでも蔵書数が
増えるようにと・・・o(*^▽^*)o

この東野さんの作品は、映画にするといいかも♪
そんな感じの内容でした(^◇^)

投稿者 ゆこりん : 2009年5月 1日 17:09