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2009年3月22日

せせらぎの迷宮(青井夏海)


小学校5年生の時の担任だった大杉先生が定年を迎えることになった。同級生だった大村生夫に頼まれ、斉藤史は大杉先生が作成した文集を揃えることにしたのだが、文集はどこにもなかった。それどころか、元の同級生の記憶からも消えていた・・・。文集に隠された謎とは?

昔の担任の定年退職。文集を揃えて贈ろうとするかつての教え子たち。だが、肝心の文集は見つからない。それどころか、誰の記憶にもない。文集にまつわる謎が、過去と現在を織り交ぜた描写から徐々に解き明かされていく。そして、小学校5年生の時のほろ苦い思い出が、やがてさわやかな感動につながっていく。その過程がとても心地よかった。小学校5年生の頃の自分を思い出しながら(やっぱりグループを作りました♪)、懐かしい気持ちでこの作品を読んだ。

ゆこりん : 13:34 | 作者別・・あ他