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2009年3月21日
春秋の檻 獄医立花登手控え1(藤沢周平)
「叔父のような立派な医者になりたい。」
努力の末、彼は願いどおり医者になり、叔父を頼って江戸に来た。そこで彼が目にしたのは、叔母の尻の下に敷かれている叔父の姿だった。だんだん横着になっていく叔父の代わりに獄医として働くようになった登だが、そこで彼はさまざまな人のさまざまな人生を見ることになる。獄医立花登手控えシリーズ1。
ふがいない叔父、登を下男同様に扱う気の強い叔母、驕慢ないとこのおちえ。そんな環境の中、登は獄医として勤め、医者としても人間としても成長していく。この作品の中にはさまざまな人間模様が織り込まれ、中には胸が痛くなるような話もあるが、作者はどの人物にも暖かなまなざしを向けながら描いている。切ないだけでは終わらない。どこかに、ほんの少しだけでも救いを見出すことができてほっとする。読んでいると、心がほのぼのとしたものに包まれていくようだ。「人はどこかで支えあって生きている。」そういうことも感じさせてくれる。ふんわりとやさしい気持ちになれる作品だった。
ゆこりん : 15:55 | コメント (2) | 作者別・・ふじさわしゅうへい
コメント
ゆこりんさん、こんにちは♪
ご無沙汰しております。
第一巻読み終えました。
登清々しいですよね。
CSでドラマが放送されてるのですが、中井喜一が本当に初々しいです(笑)
そんな前に書かれた作品なのかと驚きましたわ。
初出が1980年ですね。
藤沢さんは現在活躍されている作家さんのいいお手本であったと思います。
二巻以降もまた遊びに来ます。よろしくお願いします。
投稿者 トラキチ : 2009年7月 6日 13:34
>トラキチさん
こんばんは。
いつもブログを拝見していますが、読み逃げ
ばかりですみません!!(汗)
登、本当に魅力的な人物です♪
テレビでやっているんですね。残念ながら私は
見ることができませんが(^^;
でも、見たかったです~~~(><)
また遊びに来てくださいね~(o^∇^o)ノ
投稿者 ゆこりん : 2009年7月 7日 19:23