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2009年3月 5日

あのころの未来 星新一の預言(最相葉月)


SF界の第一人者であり続けた星新一。彼のショートショートには、現代のできごとを予言するような内容のものが多数ある。そのひとつひとつを検証し、作者独自の見解を盛り込んだエッセイ集。

ネット社会、臓器移植、ロボット工学、医療関係、さまざまなテーマを取り上げている星新一のショートショート。書かれてからかなりの年数がたっているが、そのどれもが色あせることなく、今も新鮮な驚きと感動を持って読むことができるのには本当に驚かされる。その中には、まさに未来を予言したといっても過言ではないものがある。それは単なる想像の産物ではない。膨大な知識量がある星新一だからこそ書くことのできたものだ。ほかの人には決してマネできないだろう。科学のめざましい発展は続いている。今の世の中を見たら、彼は何を感じ何を思うだろうか?また、これから先の未来をどんなふうに描いただろう?この作品を読みながら、そんなことを考えずにはいられなかった。

ゆこりん : 15:21 | 作者別・・さ他