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2008年9月 2日

七人の証人(西村京太郎)


十津川警部が拉致された!気がつくと彼は無人島にいた。この島には、1年前に起こった殺人事件の現場周辺の街並みがそっくり再現されていた。そして、事件の証人だった7人もいた!これは、獄中で病死した犯人の父親が仕組んだ計画だった。いったい彼の狙いは?

無実を叫びながら獄中で病死した男。彼が犯人とされたのは、7人の男女の証言によるものだった。だが、犯人の父親佐々木の鋭い追及に、彼らの証言の信憑性はしだいに揺らいでいく。自分の都合のいいように事実を曲げたり、見ていないものを見たと言ったり、聞いていないことを聞いたと言ったり・・・。ひとつひとつは些細なことでも、それらが合わさったときには、一人の男の運命を変えてしまうほどの重大なものとなる。「冤罪」、これほど恐ろしいことはない。十津川ははたして真実にたどりつけるのか?彼が一人一人の証言を厳密に検証し、真相に迫る過程が面白かった。

ゆこりん : 16:25 | 作者別・・に