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2008年2月19日
それでも人生にイエスと言う(ヴィクトール・E・フランクル)
「どんな人生にも意味がある」
過酷な収容所での生活。その体験を通して、作者が人生に対して感じたことや考えたことをまとめた作品。1946年の講演がもとになっている。
ナチスによって強制収容所に送られ、死と隣り合わせの過酷な状況の中で生き抜く。その体験は「夜と霧」ですでに読んでいた。だが、この作品で、そのような過酷な状況の中で作者はどう考えどう行動したのかがより深く分かったような気がする。どんな状況になっても人は生きていかなければならないのだ。人は絶対に生きることをあきらめてはいけないのだ。「どんな人生にも意味がある」この言葉の持つ意味は深くて重い。与えられた命の大切さをもう一度考えさせてくれる、貴重な作品だった。