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2008年2月 9日

暗黒童話(乙一)


事故で記憶と左眼球を失ってしまった菜深。やがて提供者が見つかり移植手術を受けることになった。手術は成功したが、菜深はその時からさまざまな光景を見るようになる。眼球の元の持ち主の記憶をたどる旅が始まった・・・。

眼球が菜深に見せるさまざまな記憶の断片。それらを手がかりに、菜深は元の持ち主和弥の事を調べ始める。和弥の死と謎の失踪事件の関係は?読んでいて怖いというよりグロテスクで気味が悪かった。失踪事件に関わる男が持つ不思議な力が作り出す奇妙な世界は、読みながら想像したくはなかった。もし映像として見せられたのなら耐えられないだろう。それにしても作者はよくこういう話を作り出したものだ。ただ感心するのみ。乙一ならではの世界だと思う。結末は、一応解決したということになるのだろうか。とても気がかりな部分も残っているのだが。

ゆこりん : 14:50 | 作者別・・おついち