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2007年10月17日
命の器(宮本輝)
宮本輝。彼は何を見つめ何を考えていたのか?過去の思い出、病気のこと、そして作品が生まれゆく過程など、彼自身の素顔を描いたエッセイ。
このエッセイを読んで改めて感じたことは・・・。それは「流転の海」シリーズがやはり作者の自伝的小説なのだということだ。過去の思い出を語っている部分を読んでいると、自然と「流転の海」を思い出す。また、「優駿」「川」3部作など、ほかの作品が生まれるきっかけになった話もすごく興味深かった。最初から順調ではなかった作家生活。だが、おのれの信念を貫き通した作者の強い意志も垣間見える。前半はかなり面白く読んだが、後半は退屈な内容だった。そこのところがちょっと残念だった。
ゆこりん : 17:39 | 作者別・・みやもとてる