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2007年9月27日

青年のための読書クラブ(桜庭一樹)


聖マリアナ学園の読書クラブには、秘密の読書クラブ誌があった。そこに書かれているのは学園に起こった珍事件怪事件の数々、そして聖マリアナの秘密だった。それらの興味深いできごとの内容とは・・・。

舞台は女学園。そこで繰り広げられる出来事はまるで宝塚。何十年もの長きに渡り受け継がれているクラブ誌に書かれた内容は、どれも面白かった。聖マリアナの生い立ちの部分、学園創立にまつわる話もすごくよかった。でもひとつ気になったことがあった。桜庭さんの作品は「赤朽葉家の伝説」についで2作目だが、この作品を読んでいるとどうしても「赤朽葉家の伝説」に登場する毛鞠の人生について描かれた部分を思い出してしまうのだ。内容はまったく違うのに、語り口が似ているというか、同じというか・・・。特に、ロックに目覚める少女山口十五夜についての話でそれを強く感じた。表現方法、ワンパターンすぎないだろうか?

ゆこりん : 20:07 | 作者別・・さ他