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2007年5月 9日

焦茶色のパステル(岡嶋二人)


東北の幕良牧場で、競馬評論家の大友隆一、牧場の場長深町保夫が銃で撃たれ殺された。そばにいた親子二頭のサラブレッドも弾に当たって死ぬ。夫はいったい何を調べ、何を知ったのか?大友の妻香苗と香苗の友人芙美子は、真相を追い求める。

馬はただ純粋に走るだけだ。ひたすらゴールをめざして。人間はその純粋に走る馬さえも、自分の利益のために利用しようとする。大友の死の真相が明らかになるにつれ、競馬界の驚くべき事実も見えてくる。隠そうとしたことは、人を殺してまで守るべきことなのか?動機が明らかになったときにはむなしさを感じた。人間の利害関係に巻き込まれたパステルも憐れだ。本来のミステリーの面白さに加え、競走馬の血統についての描写も興味深く、面白かった。

ゆこりん : 20:10 | 作者別・・おかじまふたり