« エンジェル(石田衣良) | メイン | 焦茶色のパステル(岡嶋二人) »

2007年5月 7日

LAST(石田衣良)


「後がない!」
生きていくうえでの選択権などありはしない。はたしてどこまで落ちていくのか?ぎりぎりまで追い詰められたさまざまな人間たちを鋭く描いた7編を収録。

借金で首が回らなくなった男のとった道は?借金返済のために女が選んだ職業は?そして、テレフォンクラブで受け取った電話の相手が最後にやったことは・・・。どれも暗い話ばかりだ。読んでいて救いがない。人生の底辺をはいずり回っているような息苦しさ、不快感がある。特に「ラストシュート」は読んでいて気分が悪くなる思いを味わった。この短編で作者が言いたかったことは何か?それがまったく分からない。また、積極的に理解しようという気持ちさえ起こらない。読後感もよくなかった。

ゆこりん : 16:25 | 作者別・・いしだいら