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2007年4月23日

トムは真夜中の庭で(フィリパ・ピアス)


弟のピーターがはしかになったため、いやいやよその家に預けられることになったトム。その家の古時計が真夜中に、あるはずのない時刻・・・13の鐘を打つとき、昼間なかったはずの庭園が現れた。時を超えた不思議な物語。

時は流れている。過去から現在、そして未来へ。過去の世界へ行くということは、昔からの人類の夢でもあり、あこがれでもあった。そんな夢やあこがれを見事に描いている。トムが真夜中の裏庭で知り合うのは、過去の時代に生きている少女だ。古時計が13の鐘を鳴らすとき、何の変哲もない扉が未知の世界への入り口となる。読んでいてワクワクした。トムとハティ、2人の生き生きとした描写が印象的だ。トムが、預けられている家から自分の家に戻る日が近づいてくる・・・。また、裏庭やハティの様子も変化していく・・・。残りのページが少なくなるにつれ、どんなラストが待っているのかとても心配だったが、読者を感動に導くすばらしいラストだった。児童文学に位置づけられている本だが、大人が読んでも充分に楽しめる内容だと思う。

ゆこりん : 17:45 | コメント (4) | 作者別・・ふ他


コメント

この本を読んだのはン十年前だと思いますが、何時までも記憶の中に懐かしく残っています。童話の中にも〈大人向け=勿論子供もOK!〉と言う作品がありますが、この少年少女向け作品も大人の心に自然に溶け込んでくる作品ですね。又読んでみる事にしましょう。懐かしさに触れる為に…

投稿者 Maria : 2007年9月 3日 20:24

>Mariaさん
コメントありがとうございます。
この作品は、大人が読んでも子供が読んでも
楽しめますね。私もまた読み返してみたく
なりました(o^-^o)

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2007年9月 4日 18:17

ゆこりんさん、はじめまして。この「トムは…」の検索中にゆこりんさんのblog発見しました。東野圭吾の作品を読み始めています。時々寄らせて頂きたいと思います。私は神奈川在住です。どうぞヨロシク(●′∀`●)

投稿者 Maria : 2007年9月 4日 19:02

>Mariaさん
こんにちは。
検索でわざわざいらしてくださったんですね。
ありがとうございます。
私は北海道の小樽に住んでいます。
こちらこそよろしく(*^▽^*)

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2007年9月 5日 15:18