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2007年1月12日

ボトルネック(米澤穂信)


死んだ恋人諏訪ノゾミを弔うために、ノゾミが死んだ場所東尋坊にリョウはやって来た。だが、意識を失い気がついたときには、金沢市内の公園のベンチにいた。そこはリョウが存在しない世界だった・・・。

自分が生まれていない世界。家にはリョウのかわりに、リョウの世界では生まれずに死んでしまったサキがいた。そのことが、同じように見える世界でどう影響していくのか?リョウが感じたのは、どう行動するかでまったく結果が違ってしまうということだった。運命だと思ってあきらめていたできごと。それが、もしかしたらリョウの考えひとつで違った方向に進む可能性もあったのだ。サキの世界に迷い込まなければ、気づくことはなかったのだが・・・。そう考えるととても不思議な感じがした。着想は面白かった。でも、いまひとつ作品の中に入っていけなかった。話の展開も緩慢な感じがしたし、一つ一つの事実にもあまり驚きを感じなかった。もっとスリリングな展開を期待していたのだが。

ゆこりん : 17:06 | コメント (2) | トラックバック (1) | 作者別・・よねざわほのぶ

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トラックバック時刻: 2007年1月15日 22:18


コメント

こんばんわ~^^
痛い・・・痛かったですよね~。
読んでいてとっても辛かったですね。
自分が生まれていなかったら、こんなにいい世界になっているなんて考えたら。
ストーリーは面白くてすいすい読めましたね。

投稿者 苗坊 : 2007年1月15日 22:19

>苗坊さん
ラストの言葉は痛かったですね。
この作品、かなり評判がいいみたいですが、私は
ちょっと辛口評価になってしまいました(^^;
二つ星・・・。いまいち合わなかったみたいです。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2007年1月17日 17:56