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2006年12月26日

赤い指(東野圭吾)


前原昭夫は、妻からの緊迫した電話を受けすぐに会社から帰宅する。家の庭には女の子の死体が横たわっていた。中学生の息子直巳の仕業だと知った彼と妻は、息子を警察の手に渡さないための、究極の方法を思いつく。

息子の犯罪を、夫婦二人で隠そうとする。だが、その方法は人として決してやってはいけないことだった。親というのは、身勝手だと思っても子供の望むことを受け入れてしまうものなのか。昭夫は直巳の父親であると同時に、同居する政恵の息子でもあるのだが・・・。見事なまでにバラバラな家族関係。同じ家に住んでいても、みな孤独だったに違いない。ほんの少し、お互いがお互いを思いやる気持ちを持っていたなら、こんな悲劇は起こらなかったと思う。痴呆、介護などの問題も含んでいて、現代社会のひずみを垣間見るような作品だった。

ゆこりん : 16:44 | コメント (4) | 作者別・・ひがしのけいご


コメント

こんばんわ^^
そうですねぇ。
容疑者側は、人を労わる事が出来たら、この殺人は起きなかったように思います。
腹が立ちましたね。読んでいて。
そして刑事側は良かったです。
加賀さんがカッコいいですねぇ^^

投稿者 苗坊 : 2006年12月28日 22:47

>苗坊さん
( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
(゜ー゜)(。_。)ウンウン
みんな身勝手でしたね。
息子を救うための方法、腹が立ちます。
加賀さんはクールでよかったです(*^▽^*)
いろいろな問題を含んでいた作品でした。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年12月29日 20:42

前原の妻の八重子は、自己中心的で嫌なヤツ…と思うのですが、彼女の気持ちも分かってしまう自分が悲しかったです。
加賀刑事のエピソードでちょっと救われた気持ちになりました。

投稿者 小葉 : 2007年1月 1日 10:10

>小葉さん
そうですね・・・。
八重子の気持ち、分からなくはないです。
だれだっていやなことですよね。
読んでいて複雑な思いがしました。
加賀刑事、あんな思いを胸に秘めていたんですね。
この父と子の関係もぐっときますよね。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2007年1月 1日 14:18