« 海(小川洋子) | メイン | 風が強く吹いている(三浦しをん) »
2006年11月26日
配達あかずきん(大崎梢)
美容院に配達した婦人誌「彩苑」の中に盗撮写真がはさまっていた。しかも、見たのは本人。誰がどうやって何のために?一方その婦人誌を配達した「ヒロちゃん」も、駅の階段から落ちてけがをした。二つの出来事の関連は?表題作を含む5編を収録。
書店を舞台にしたミステリーなんて今までになかったのではないだろうか。作者が書店の事情に精通しているだけあって、書店の様子の描き方が抜群によかった。ミステリーの謎解きもさることながら、目に見えない書店の裏の仕事も面白い。5編の話の中で、表題作も好きだが、印象に残ったのは「六冊目のメッセージ」だ。この話は本を好きな人にしか書けない話だ。ほのぼのとした心に残る温かさを持っている。「パンダは囁く」は意外性があったし、「標野にて、君が袖振る」はちょっと切なかった。本好きな人には見逃せない作品だと思う。
ゆこりん : 15:32 | コメント (5) | トラックバック (3) | 作者別・・おおさきこずえ
このリストは、次のエントリーを参照しています: 配達あかずきん(大崎梢):
» 「配達あかずきん」大崎梢 from 宙の本棚
駅ビルの6階にある成風堂書店を舞台とした日常の謎系短編連作ミステリー。
描かれている書店員の仕事や書店内の雰囲気がとても興味深かったです。配達のこととか... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年11月26日 17:33
» 「配達あかずきん」(大崎梢著) from たりぃの読書三昧な日々
今回は 「配達あかずきん」 大崎 梢著 です。この本は5編の短編を収録している連作短編集ですね。 [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年11月26日 21:02
» 配達あかずきん 大崎梢 from 苗坊の読書日記
配達あかずきん
オススメ!
「パンダは囁く」
駅前のビル、6回にある書店「成風堂」で杏子は社員として働いている。
店員ということで、小さなヒントで... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2007年1月18日 21:20
コメント
こんにちは。
本屋さんは「好きな場所」の一つです。
書店の内側を垣間見ることが出来て、楽しかったです。
投稿者 小葉 : 2006年11月26日 17:46
こんばんはー。
作者の方は確か現役の(?)書店員と人づてに聞きました。
その普段の仕事の中からこの物語を書かれたのでしょうね。
投稿者 りべ : 2006年11月26日 20:09
>小葉さん
私も本屋さんが大好きです。
何時間いても飽きません(^^;
あこがれの職業は本屋さん、図書館の司書など
本に関係するものです(*^▽^*)
>りべさん
そうそう、現役の書店員さんと聞きました。
だからこそ書店の裏の裏が分かるんですね。
面白かったです(o^∇^o)ノ
投稿者 ゆこりん : 2006年11月29日 16:47
こんばんわ~^^
どの作品もそれぞれ良い味出していましたよね。
面白かったです。
元書店員さんなんですね。
やっぱり、ですね。
ここまでリアルに書き上げるのには経験が必要ですよね。
杏子も多絵もかわいかったです^^
投稿者 苗坊 : 2007年1月18日 21:22
>苗坊さん
こんにちは~。
やはり、本屋の裏側を知る人にしか書けない
ですよね。いや~、とても興味深かったです。
もう続編も読んじゃったの?
私も読まなくちゃ~(ノ∇≦*)
投稿者 ゆこりん : 2007年1月19日 15:24