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2006年10月24日

桜さがし(柴田よしき)


季節外れに咲く桜を探す女性。そこには、ある事件の容疑者ではないかとの疑いを晴らそうとする切実な思いがあった。表題作を含む8編を収録。

京都を舞台に、中学時代の同級生男女4人と恩師で推理作家となった浅間寺龍之介の交流と、ミステリーを織り交ぜた作品だが、ミステリーと青春小説、どっちつかずで、どちらも中途半端な気がした。4人の抱える悩みはどこにでもあるようなものばかりだし、事件の謎解きも平凡。今までに読んだようなものばかりだった。4人それぞれ悩みながら、成長していく姿は印象的だったが・・・。あまり満足感が得られず、残念だった。

ゆこりん : 19:18 | 作者別・・しばたよしき