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2006年10月19日

四度目の氷河期(荻原浩)


目の色も髪の色もみんなとは違う。外見も行動も人とは違うことを常に意識していたワタル。彼は、母親が教えてくれなかった父親について、驚くべき発見をする。そこから彼の新たな生き方が始まった・・・。一人の少年の成長の記録。

母が決して語らない父のこと。父親は誰か?思い当たったワタルは、その日から自分自身を変え始める。少しずつ成長するワタル。変わっていくのは体だけではない。心もしっかりと確実に成長していく。「人とは違う」「普通」、その線引きをする基準は何だろう?いや、そんなものは初めからないのだと思う。だれも明確にそのことを断言できる人はいないだろう。けれど、人はそういう線引きをしたがる。そのことから抜け出したワタル。人はこうして成長していくものだとあらためて思った。そうそう、作者の荻原さんの言いたいことは、83ページの3行目だそうなので、そちらもじっくりと・・・。タイトルに深く関係しています。

ゆこりん : 17:09 | コメント (8) | トラックバック (1) | 作者別・・おぎわらひろし

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四度目の氷河期 荻原浩 新潮社 2006年9月 ワタルは、母親と暮らしていたが、よそものだし、生まれる前から父がいな... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年3月 3日 18:05


コメント

こんばんはー
私はこの本をすでに読んだのですが、
83ページの3行目ってどんなセリフでしたっけ?^^;
既に貸してしまったため手許にないんです~
タイトルに関するセリフ・・・う~ん
手許に戻ってきたら確認します。

さて私は、終盤までこの本はほぼ満点評価だったのですが、
最後ある人物が登場する「奇跡」的なシーンで
逆に少々、興ざめしてしまいました^^;
それでも、充分読んで満足しました。

投稿者 りべ Author Profile Page : 2006年10月20日 22:35

>りべさん
( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
ぜひ確認してみてください。
新潮の冊子「波」でのインタビューで、荻原さんが
おっしゃっていました(o^∇^o)
興ざめシーン、分かります!私も、えっ?なんで?と
思ってしまいました。もっと違ったラストを期待して
いたんですけど。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年10月21日 20:52

先ほど読み終わりました。
何故か、私はラストで涙が止まらなくなってしまいました。
少年はとても素敵な「大切なもの」を見つけたんだ!って思って…。
その大切なものを見つけるまでの数多くの経験と少年が感じたことがぎっしり詰まった一冊だったと思いました。

ゆこりんさんの記事を見て、83ページの3行目を見ました。
なるほど~~。

投稿者 とまと : 2006年12月12日 16:38

>とまとさん
こんにちは~。
83ページの3行目、「なるほど」ですよね。
荻原さんの言いたいこと・・・。
新潮社の冊子「波」を読まなければ分からなかった
です。少年が成長する過程はよかったと思います。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年12月13日 15:15

こんばんわ^^
最初はどうなることかとヒヤヒヤでしたが、サチが出てきてからは結構すらすら読めました。
サチはいい子でしたね~^^
ラストは誰かに見つからないかな~ってここもドキドキでしたが、面白く読めました。

投稿者 苗坊 : 2006年12月16日 21:28

>苗坊さん
後半の意外な展開にはハラハラしましたね~。
私もサチはいい子だと思います。
ちょっとかわいそうな面も・・・。
ワタルの成長する姿もよかったです。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年12月18日 17:43

ゆこりんさん、こんにちは!
人とは違うことがあると、不安になる。
誰にでもあることですね。
ワタルは、自分の父がクロマニヨン人だと思うことで、それを乗り越えようとしたのだと思いました。

投稿者 : 2007年3月 3日 20:26

>花さん
こんにちは~。
ワタルの成長はとても面白く読みました。
自分にも息子がいるので、どうしても男の子に
対してはのめりこんじゃうんですよね(^^;
人が成長する姿は感動的です♪

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2007年3月 4日 15:04