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2006年9月22日

ららのいた夏(川上健一)


走ることが大好きな少女らら。そんなららを愛する純也。ららはマラソンの世界で、その天才的な才能を見せるのだが・・・。さわやかでちょっと切ない物語。

まさに青春小説といった感じ。コーチにもついたことがなく、一人でただひたすら走るらら。その才能は、日本のトップクラスの選手をも上回る。ちょっと都合のいい設定のような気もするが・・・。ボーイフレンドの純也とのやりとり、そして全体的な話の展開は、読んでいてわざとらしい感じがした。少女漫画のような世界だ。読み始めたときは子供向けの話かと思ったくらいだ。内容にも深みが感じられなく、物語の中に入っていけなかった。ラストも切ないはずなのに、あまり感動せずに終わってしまった。

ゆこりん : 11:15 | 作者別・・か他