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2006年9月21日

ミーナの行進(小川洋子)


母と二人暮しの朋子は、母が洋裁の腕をみがくために1年間洋裁学校に通うことになったので、その間伯母のところへ預けられることになった。伯母の家族、そこで働く人たち。そしてすてきな家。決して忘れることのできないできごとを、あざやかに描いた作品。

伯父さん、伯母さん、ローザおばあさん、米田さん、小林さん、そしてミーナ、朋子。みんなひとつの輪になっているような、確かなつながりが感じられる。どの登場人物も、とてもすてきな人たちばかりだ。朋子が1年の間に得たたくさんの思い出は何物にも替え難い。ミーナと同じものを見て同じものに感動したことは、生涯忘れることはないだろう。こんなにすてきな思い出を持っている朋子を、とてもうらやましいと思う。1972年から1973年の出来事として書いているが、この時期私もミーナや朋子と同じように、ミュンヘンオリンピックのバレーボールを見て感激していた。だから、彼女たちに共感できることがたくさんあった。そういう意味ではとても懐かしいものも感じた。心温まる、すてきな作品だった。

ゆこりん : 18:27 | コメント (2) | 作者別・・おがわようこ


コメント

ちょうど一昨日くらいにこの本、読み終わりました!
特に大きな事件があるわけではないけれど、とても心が温まる素敵なストーリーでしたね。
子供特有の新しい環境にワクワクする感じが伝わってきました。
ポチ子が死んでしまったところでは、思わず涙してしまいました。

投稿者 とまと : 2006年9月30日 18:21

>とまとさん
( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
読んでいて心温まる作品でしたね。
懐かしさもありました。(年がばれる~汗)

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年10月 2日 18:45