« 無名(沢木耕太郎) | メイン | 魔法飛行(加納朋子) »

2006年8月20日

終わりの蜜月(大庭利雄)


突然のめまいに襲われ入院。病名は小脳出血だった。病状も安定してほっとしたのもつかの間、今度は脳梗塞で半身不随に・・・。作家大庭みな子を献身的に介護する、夫大庭利雄の克明な介護日記。

「介護」は、介護する者への愛情がないとできないと言われているが、まさにその通りだと思う。相手が何を望んでいるのかきめ細かく思いやることができるのは、相手を愛しているからに他ならない。利雄のみな子への献身的な介護。読んでいると、夫として妻をどれほど愛しているのかが痛いほど分かる。だが、老齢の身で介護をしなければならないのはとても大変でつらいことだと思う。今後、介護制度がもっともっと充実してくれることを願うばかりだ。

ゆこりん : 17:52 | 作者別・・お他