« 終末のフール(伊坂幸太郎) | メイン | 陽気なギャングが地球を回す(伊坂幸太郎) »

2006年5月20日

墜落現場 遺された人たち(飯塚訓)


1985年8月12日。羽田発大阪行きの日航機123便が御巣鷹山に墜落、乗員乗客520人が死亡した。この世界に類を見ない大事故の混乱を極める現場の様子、そして遺された人たちの様子を描いた作品。

同じ著者による「墜落遺体」を読んだときの衝撃は今でも忘れない。今回読んだこの作品も、私にはすごい衝撃だった。遺された家族の悲しみ、事故後の処理に当たる人たちの混乱や苦悩がひしひしと伝わってくる。遺された家族の心の傷もひどかったと思うが、事故現場で働く人たちの心にも大きな傷が残ったと思う。人の命が、こんなふうに断ち切られていいのか!あんな無残な最期を迎えなければならなかったのはなぜか?改めて悲しみと怒りがこみ上げてくる。この墜落事故を決して忘れてはならない。航空会社に、よりいっそうの安全性を求めたい。

ゆこりん : 11:10 | 作者別・・い他