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2006年5月10日

終末のフール(伊坂幸太郎)


地球に小惑星が衝突する。その運命の日は刻々と迫っている。どこにも逃げ場がなく運命を受け入れなければならなくなったとき、人は何を考えどう生きていこうとするのか?

毎日の平凡な生活があと何年か後には失われてしまう。終わりが見えている人生。自暴自棄になる人、耐え切れずに自ら死を選ぶ人、他人を襲う人。架空の物語なのだけれど、読んでいて背筋がぞくっとなった。人類最期のときまで、いったい何をすべきなのか?いつもの日常が断ち切られるなんて想像もできないけれど、実際にこういうことが起こったら、私も耐えられなくなるかもしれない。この絶望的な状況の中でいつもの生活を送ろうとする人が、とても強く見える。確実な未来なんてない。そのことに気づかされるこの作品が、とても重く感じた。

ゆこりん : 16:49 | コメント (2) | トラックバック (9) | 作者別・・いさかこうたろう

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コメント

こんばんわ^^
TBさせていただきますね。
とっても面白かったです。
内容は重たかったかもしれないですが、あまりそうは感じなかったですね。
出てくる人皆が素敵でした。
終末の考えは人それぞれなのかなと。

投稿者 苗坊 : 2006年5月27日 18:26

>苗坊さん
こんにちは~♪(*^▽^*)
本当にこういうことが起こったら、自分はどう行動するの
だろう?とか、何を思って毎日生活していくのだろう?とか
いろいろ考えながら読みました。未来がないというのが
分かっていて生きていくのはかなりつらいことですよね。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年5月29日 11:13