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2006年4月30日

少女の器(灰谷健次郎)


両親が離婚した後、母峰子と暮らしている絣。彼女は時々父万三の所にも遊びに行っていた。父母、母の恋人、父の恋人、絣の男友達。さまざまな人と触れ合いながら心の成長を遂げていく少女の物語。

絣はどこにでもいる女の子だ。悩みも、他の少女と似たり寄ったりだと思う。ただ彼女には繊細すぎるところがあって、自分を分析して自分自身を責めてしまうことがある。はたして自分の取った行動はそれでよかったのか?自分の言ったことは相手を傷つけなかったか?だが、そういう苦悩の一つ一つが彼女を成長させる糧となる。絣という一人の人間の、少女から大人の女性へと変わりゆくさまがとてもよく描かれていた。この作品を読んで、「こんな娘がほしい!」と言った人がいるそうだが、何となく分かるような気がした。

ゆこりん : 15:44 | コメント (2) | 作者別・・は他


コメント

こんにちは。
灰谷健次郎はとても好きな作家です。
灰谷健次郎の本がレビューしてあったので嬉しくなってコメントしました。
彼の本は、読みやすいわりに、読んだあとにすごく考えさせられます。考えても結論など出ないのが人生や教育なのですけれどね。(ちょっと話題が大げさになってしまいました。失礼しました 笑)

投稿者 エンジュ : 2006年5月 5日 20:19

>エンジュさん
( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
今までにも灰谷作品は何作か読みましたが、
ずしっとした手ごたえを感じます。
とても身近に感じられるものをテーマに描いて
いるのに好感が持てますよね(*^▽^*)

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年5月 7日 22:41