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2006年4月13日

とかげ(吉本ばなな)


彼女の目は黒くて丸くて、まるでとかげのような爬虫類の目だった・・・。過去に心に深い傷を負ったとかげとの、ちょっと不思議な日常生活を描いた表題作を含む6編を収録。

生きていくということは、楽しいことばかりではない。心のすき間を感じたり、自分の生きてきた道をふと振り返り、今の自分はこれでいいのかと思い悩むこともある。人はいつも揺れている。この本に収められている物語の中に出てくる人たちもそういう人ばかりだ。幸福でも不幸でも人は迷うときがある。作者のメッセージが静かに穏やかに伝わってくる。やさしさを感じる作品だったが、どこか物足りなさも感じたのが残念だった。

ゆこりん : 16:41 | 作者別・・よしもとばなな