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2005年7月23日

1リットルの涙(木藤亜也)


脊髄小脳変性という難病に侵された一人の女性の命の日記。15歳から20歳までの5年間の日記を収録。

この本は、一人の女性の病気との闘いの記録であり、そして同時に命の叫びでもある。脊髄小脳変性・・・。徐々に体が動かなくなり、最後は寝たきりになる。治療法はなく、5年から10年で死亡してしまうという恐ろしい病気だ。本人の知力はそのままなので、精神的に真綿で首を締めつけられるような苦しみを味わう。木藤亜也さん。彼女は15歳で発病し、25歳で亡くなった。人生の中で一番いい時期を、病気の苦しみとともに過ごさなければならなかった。最後まで希望を捨てずに必死に生きようとする彼女の姿は読んでいてつらかったが、それと同時にとても感動した。この本を一人でも多くの人に読んでほしい。そして、命の尊さや生きることの大切さを感じてほしい。

ゆこりん : 18:31 | 作者別・・き他