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2005年7月 6日

交渉人(五十嵐貴久)


コンビニを襲った強盗三人組が、救急病院に逃げ込んだ!患者らを人質に立てこもる犯人に対し、交渉人の石田が犯人と電話でかけ引きをおこなう。果たして人質を無事救い出し、犯人を逮捕することができるのか?

犯人と交渉人の息詰まる駆け引き。犯人の目的は?そして人質の命は?緊迫した状況は、読み手の側にも伝わってくる。交渉人の手腕が冴え渡る。解決間近と思われたが、意外な展開に・・・。それは読み手を充分驚かせる。第1章「事件」、第2章「交渉」、第3章「追跡」まではテンポがよく、緊張感も伝わってくる。だが、第4章「真相」では、それまでの雰囲気がガラリと変わっている。これがいいのか悪いのか読み手によって違うと思うが、私としては第1~3章までの緊張感を保ったままでラストを迎えたかった。第4章はここまで長さが必要だったのだろうか。

ゆこりん : 16:25 | 作者別・・いがらしたかひさ