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2005年5月24日

なかよし小鳩組(荻原浩)


ユニバーサル広告社は中小企業。景気がよくなく仕事もない。そんな時、待ちに待った仕事が!だが依頼主は指定暴力団「小鳩組」だった・・・。はたして無事仕事をやり遂げることができるのか?

ユニバーサル広告社は社長の石井、社員の杉山、村崎、猪熊など個性豊かな人ばかり。暴力団からの仕事の依頼を無事こなせるのか?難問は山積みだ。杉山も、自分個人の悩みを抱えながら奮闘する。「小鳩組」を売り込む最善の方法は?小鳩組の組員に脅されながらの日々。だがラストに杉山は思う。「俺と同じだ。不安と臆病を抱えて生きている者同士だ。」怖そうに見える組員も、実は自分と同じ人間なのだと。人はそれぞれ生きている環境が違う。だがそれぞれの環境の中で、一生懸命に生きていこうとする姿は同じなのだ。ユーモアあふれる作品の中にすてきな人間ドラマをちりばめた、とても楽しい作品だった。

ゆこりん : 14:41 | コメント (4) | トラックバック (4) | 作者別・・おぎわらひろし

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トラックバック時刻: 2005年8月11日 13:11


コメント

楽しい中にもしんみりさせるところがあり、良いお話ですね。
早苗ちゃんが喜ぶのを見るのが幸せという
杉山さんの気持ち、とてもわかります。

投稿者 小葉 : 2005年5月24日 20:11

小葉さん、こんばんは~♪
やはり娘には弱いということですね(^^;
とても面白い作品でした♪
TBありがとうございますm(_ _"m)

投稿者 ゆこリん : 2005年5月24日 20:38

早速こちらの作品も読みました!
「オロロ畑~」よりもさらにいろいろなことが盛り込まれていていいなぁと思いました。ヤクザたちにビクビクしているユニバーサル広告社の人たちの様子が笑えましたね。
あと、猪熊さんの正体が分かった時も笑ってしまいました。

投稿者 とまと : 2005年7月12日 17:01

とまとさん、( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
私も続編を望みたいです。
猪熊さんの正体にはびっくり!笑いながら読みました。
ヾ(@^▽^@)ノ

投稿者 ゆこリん : 2005年7月12日 23:12