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2005年4月 6日
未練(乃南アサ)
いつも通うカレー専門店「紫陽花亭」の主人に対し、「こいつは人殺しだ!」と怒鳴る男。いったい二人の男の間には何があったのか?表題作を含む5編を収録した、女刑事音道貴子シリーズ。
事件に関わる刑事としての彼女も好きだが、一人の人間としての彼女も好きだ。作者は音道貴子の魅力を存分に描いている。また、起きる事件の背後にあるさまざまな人たちの生きざまも、ていねいに描いている。「犯罪」は憎むべきものだ。しかし、起こした人間の心の奥をかいま見るとき、心の底から憎めなくなってしまう。音道貴子の苦悩もそこにあるのではないだろうか。やりきれない事件を扱った話もあったが、音道貴子をより身近に感じられる作品だった。これからもずっとこのシリーズが続いてほしいと思っている。
ゆこりん : 14:57 | コメント (8) | トラックバック (2) | 作者別・・のなみあさ
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» 『女刑事音道貴子 未練』乃南アサ from あいらブックス!
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トラックバック時刻: 2005年4月 6日 17:22
» 「未練」乃南アサ from ☆とまとの読書記録☆
音道刑事のシリーズということで読んでみました。
女刑事の音道貴子が登場する作品の中でも、色々なことを考えさせられる一冊だと思いました。 [続きを読む]
トラックバック時刻: 2005年6月24日 14:33
コメント
ゆこりんさん、こんばんは♪
私も音無刑事シリーズ大好きですヽ(´▽`)ノ
この『未練』も文庫化されてすぐに読みました。
今回は島本刑事が良かったですね。
私の好きな滝沢刑事が登場しなかったのは残念でしたが(´;ω;`)
貴子の母親と貴子がメインの『よいお年を』は、この短篇の中ではほっと一息つける微笑ましい作品で好きです。
次回も楽しみです!出来ればそろそろ長篇を期待したいですね。
投稿者 みらくる : 2005年4月 6日 17:20
こんばんは。
私も音道貴子シリーズ、好きです~~。
息の長いシリーズになって欲しいな…なんて勝手に思っています。
投稿者 かっちゃん : 2005年4月 6日 23:18
この作品は「解決」に重きをおかず
「解決できない音道の苦悩」に重きをおかれているのがいいですね。
実際の現場ではそうそう簡単に解決できるものでもないし
矛盾や割り切れない思いが交錯すると思うので
そのへんを垣間見れたのがよかったです。
投稿者 ats : 2005年4月 7日 06:21
>みらくるさん
ヾ(@⌒ー⌒@)ノおはよう
私も文庫化されたときにすぐ買いました。でもずっと積読状態
でした(^^;やっと読んだ~~~。
滝本刑事、登場しませんでしたね~。私もいつ登場するのかなと
思いながら読んだのだけれど。次回に期待します(笑)。
>かっちゃん
(*゜ー゜)vオハヨ♪
私も大好きです。「花散る頃の殺人」をまだ読んでいないので
それも読みたいと思ってます♪
これからもこのシリーズが続いてほしいですね(o^-^o)
>atsさん
b(⌒o⌒)d おっ \(*^▽^*)/ はぁー!!
より人間的な音道貴子を知ることが出来ました。苦悩する姿も
いいですね~(∩。∩;)
事件はスパッと解決しないのもあるけれど、それはそれで余韻が
残ってよかったです。
投稿者 ゆこリん : 2005年4月 7日 11:12
個人的に短編って読み終わったときに全部の印象が薄くなってしまうので私はあまり好きではなかったのですが、この作品はどの話も印象に残りました。
音道刑事が「刑事」という立場だけでなく、女として、友人・後輩として、いろんな立場におかれている様子がうまく表現されていて面白いなぁと感じました♪
このシリーズ、さらに続くといいですね!
投稿者 とまと : 2005年6月24日 14:31
とまとさん、こんにちは~♪
人間味あふれる音道貴子さん♪やっぱりいいですよね。
スーパーウーマン的な描き方より、こっちの方が身近に
感じることができて読んでいて楽しいです♪
このシリーズは、ずっと読んでいくわ~♪
投稿者 ゆこリん : 2005年6月24日 16:42
「未練」読んでみますね。
投稿者 魅力的です、音道貴子巡査 : 2009年3月28日 17:33
>魅力的です、音道貴子巡査さん
はじめまして。
ぜひ読んでみてください♪
面白かったです(*^o^*)
投稿者 ゆこりん : 2009年3月29日 15:56