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2005年3月29日

ふしぎな図書館(村上春樹)


いつもの図書館にいつものように本を返して、いつものように本を探していただけなのに・・・。図書館にとらわれた「ぼく」は、はたして無事に家に戻れるのか?大人のためのファンタジー。

いつもの図書館がいつもの図書館ではなくなる。日常の当たり前が当たり前ではなくなって、別の世界が現れた!だが「ぼく」はそれほど驚きもせずに受け入れる。村上春樹の独特の世界が広がっている。怖いような話だけれど、怖さを感じさせない。悲しいような話だけれど、悲しさも感じさせない。「無」から生まれて「無」に還るようなそんな話だった。「ぼく」に残されたものはいったい何だったのだろう?それを考えるのは、やはり読者なのだ。物語に添えられている絵もとても素敵だった。(絵は佐々木マキさん)

ゆこりん : 15:17 | コメント (2) | トラックバック (5) | 作者別・・むらかみはるき

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***読了本*** ふしぎな図書館村上 春樹 佐々木 マキ講談社 2005-02 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年3月29日 16:43

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私にはわたしの世界 あなたにはあなたの世界 みなみにはみなみの世界 そんな色んな世界がここでいっしょくたになっている。 重なりあっているところもあれば重... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年4月 1日 22:37

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その日市立図書館を訪れたとき、ぼくは新しい革靴をはいていた。貸しだしコーナーに座っていたのは見たことのない女の人。本を探していると言うと、107号室に行くように... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年4月 2日 19:36

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村上春樹と佐々木マキが贈る大人のためのストーリー魅力溢れる絵。ぼくは「図書館」から、脱出できるのだろうか?懐かしい“羊男”も登場。 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年5月13日 10:38

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ふしぎな図書館 大人の為の絵本でしょうか。 『羊男のクリスマス』に続き今回も羊男が出てきます。 いつも通っている図書館、今日は何気なく閉館真近に立... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年7月30日 18:33


コメント

こんにちは♪
TBさせていただきました。
不思議なお話でしたが、村上春樹ワールドが随所に広がっていたように思います。

投稿者 ちびぽりん♪ : 2005年3月29日 16:47

ちびぽりん♪さん、こんにちは。
TBありがとうございます。村上さんの作品は好きです♪
「海辺のカフカ」は私の五つ星です(o^-^o)
この作品、不思議で・・・そして心に残りますよね。

投稿者 ゆこリん : 2005年3月29日 17:25