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2005年1月19日

砂漠の船(篠田節子)


ホームレスの男が凍死した。そのことに娘は関わっているのか?そして男が持っていたお守り。そこに隠された秘密とは?幹郎が家族のために良かれと思って行動したことが、やがては家族を崩壊へと導いていく。何気ない日常生活の中に潜む問題を描いた作品。

家族のために最良の選択をしたと思っているのは幹郎だけだった。幹郎の思いは、かえって家族を息苦しくさせていく。だが、ほかにどんな選択肢があったというのか?幹郎に対し、男の哀れささえ感じる。たとえ家族であっても、心の奥底に流れている本質までは見抜けない。幹郎の祖母や父母、そして妻や娘の心に隠されたものに触れたとき、そこには悲しみとともに言い知れぬ恐ろしさがあった。「はたして自分の家族は?」そう考えると心がヒヤリとする。

ゆこりん : 15:25 | コメント (2) | トラックバック (3) | 作者別・・しのだせつこ

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コメント

うゎ~ゆこりんさん…ビックリ!
同じ本読んでたのよ~。
あと20ページ…紅茶いれてから読もうと思って今お湯沸かしてるところ(笑)。
篠田さん好きなんです私。

投稿者 ユミ : 2005年1月19日 16:17

ユミさん、ヾ(@⌒ー⌒@)ノおはよう
びっくりだわ~(⌒▽⌒;) 同じ本を同じ時期に読んでいたのね。
篠田さんの作品、好感が持てますよね♪まだまだ作品を読んで
みたいです。
「砂漠の船」、もう読み終わってるよね、きっと。
感想を拝見しに行かなくちゃo(*^▽^*)o

投稿者 ゆこりん : 2005年1月20日 09:29