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2005年1月14日
そのときは彼によろしく(市川拓司)
彼女はある日突然現れた。片手に、智史が店のドアに貼っておいた「アルバイト募集」のコピー用紙を持って・・・。
過ぎ去った遠い日の思い出を織り交ぜながら、いろいろな人たちの思いを描いた、心に響く作品。
人の心には、さまざまな思いが秘められている。子への思い、親への思い、そして愛しい人への思い。時には、伝えたいけれど伝えられないもどかしさを感じることもあるだろう。そして、とまどい、悩み、苦しみ、悲しみを感じることも。人に思いを伝えることはとても困難で勇気のいることだ。だが思いが通じたとき、人はどんなことにも耐えていける強さを持つ。智史にもその強さがあった。ラスト1行の言葉は、智史が待ち望んでいたものだった。その言葉の中にある凝縮された思いが、読む者の心を揺さぶる。そして涙が・・・。
ゆこりん : 22:24 | コメント (2) | トラックバック (5) | 作者別・・いちかわたくじ
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市川 拓司 著 [続きを読む]
トラックバック時刻: 2005年1月15日 18:21
» 「そのときは彼によろしく」 市川拓司 from blanc*
そのときは彼によろしく
いま、この本に出逢えたこと。
それがものすごく、泣けちゃうくらい嬉しくて・・・。
愛する人を忘れまいとする気持ち、失った人との... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2005年1月18日 12:06
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2005年版聖月大賞受賞作品
なんと言えばいいのだろう。本書『そのときは彼によろしく』には、評者の好きなものが全部内包されていると言えばいいのか・・・ソ... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2005年1月20日 22:19
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そのときは彼によろしく
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トラックバック時刻: 2006年4月 5日 16:57
コメント
ゆこりんさん こんにちは
いいですよね『そのときは彼によろしく』
感じ入りながら読んだ本でした。なんか読み終えるのが惜しいような。
会話も人物たちも情景もいちいち素敵で。
そういうわけで、食わず嫌いしていた『いま会い』も
楽しみに図書館到着を待っています(^.^)
投稿者 聖月 : 2005年1月20日 22:22
聖月さん、おはようございます。
お名前はあちこちで拝見しています(^^;
市川さんの作品は心にしみるものが多いです♪
「いま会い」・・私はこちらのほうが好きなんです(*^▽^*)
早く読めるといいですね。
投稿者 ゆこりん : 2005年1月21日 07:32